松本将弦樹

ものつくり大学大学院ものつくり学研究科在籍2001年~2006年まで四国総合研究所にて研究。自身のアトピー性皮膚炎をきっかけに、抗酸化をテーマに様々な研究に取りかかる。これまで20社以上のブランド開発を手掛け、170アイテム以上を世に送り出す。その分野は多岐にわたり、美容関連機器や医療分野でも多くの実績を持つ。

志賀強士

芳香園製薬株式会社 企画部
これまで80社以上の化粧品及び健康食品、医薬品などの企画開発に長年携わり、素材開発や配合内容の基礎設計、容器選定や包装仕様の提案までトータルに対応している。


広報担当: ココナッツオイルを使用した化粧品開発しようと思ったきっかけを教えて下さい。

松本:

これまで多くの化粧品の開発・製造に関わってきました。その中には、どうしてもメーカーの希望を優先するあまり、自分が本意ではないものを作ることもありました。私自身が肌が弱いこともあり、出来ることなら純粋に肌のことだけを考えた、本当に肌に良いものを作りたい、と長年思っていました。

そんな中、10年程前にココナッツオイルの存在を知り、その優位性に着目し、研究を始めました。ココナッツオイルには、ラウリン酸という母乳にも含まれている成分が多く含まれているのですが、このラウリン酸は抗酸化力が高く免疫力が高いため、化粧品に最適なのではないかと思い商品開発に向け研究を始めました。

広報担当: ナイジェリア産にこだわった理由を教えて下さい。

松本:

ナチュラルであることです。ナイジェリアのココナッツは、人が栽培しているものではなく、海岸沿いに自生しているココナッツなんです。自生しているものなので、農薬はもちろん使用していないですし、人の手が一切加えられていない原種そのものなんです。それはつまり、自然の力そのものということ。

せっかく作るなら、とことんこだわりたいと思い、ナチュラルなココナッツが手に入るナイジェリア産にしました。

ナイジェリア産が他のココナッツと比較して優れている点は何ですか。 特徴を教えて下さい。

松本:

海岸沿の土壌には、海のミネラル分が豊富に含まれています。またオイルの抽出方法も特徴的で、採取したココナッツの実を砕き、そのまま水を張った樽に入れ、自然の熱で分離するのを待ちます。分離した後は、一番搾り(上澄み)油だけを抽出しています。

高い温度をかけ絞るのが高圧搾。そうすると、オイルは短時間で効率的にとれますが、もちろん熱変性によって、素材の力は半減してしまいます。けれど、効率を重視して、そういった方法でオイルを搾油するところがほとんど。実際、その商品はコストがおさえられている分、安く販売することができるので、売れていく。残念ながら世の中はそんな負のスパイラルでできているところがあります。

そんな高圧搾に比べ、ちまたで騒がれている低圧搾は、熱をなるべくかけないで搾油しているので、品質はよいです。しかし、熱をかけていることには変わりないので、やはりある程度変性してしまっています。せっかく手つかずの自然の恵みいっぱいのココナッツを原料にできたので、私はその恵みを余すことなく使いたかった。

ナイジェリアのココナッツ搾油方法は、昔ながらの製法で一切熱を加えず、自然分離でとれたものだけ。その分、100個のココナッツから1リットルしかとれないなど、効率は非常に悪いのですが、ものの良さは段違いなのです。

広報担当: ナイジェリア産のココナッツを使用するのは日本初とのことですが、 なぜこれまで使用されていなかったのですか。

松本:

希少価値がとても高いオイルのため、アジアに流通出来るだけの量が確保出来ていなかったためです。そのため、これまでナイジェリア産のココナッツオイルは、ヨーロッパやインドなどの限られた富裕層だけが手にいれることができていたものなのです。

広報担当: ココナッツオイル化粧品の特徴は何ですか。

松本:

そもそものもの作りの考え方が違うので、他商品と比較すること自体が、ナンセンスではあるのですが、一言でいうなら、「最も酸化しにくい油のなかでも極上の油で作りました」ということですかね。

肌は体の中でも非常に重要なパーツです。肌に合わない、肌で感じる、鳥肌が立つ、など肌を用いた慣用句がたくさんあるように、肌は人の心、状態を表しているものだと思います。そんな肌に、口に入れられないものを塗る、ということ自体に私は違和感を感じていたので、口に入れても問題のない成分をベースに作りたいと思っていました。

そう考えた時に、化粧品のキャリアオイルとして使用出来るオイルの中でも、最も酸化しにくいココナッツオイルを選んだので、他商品と比較し「酸化しにくい」ということは言えると思います。

ココナッツオイルの優れているところとして、ラウリン酸(抗酸化力が高く免疫力を高める)や新陳代謝を活発にするマグネシウムやビタミン類が多く含まれているので、その瞬間だけでなく、使い続けることで肌そのものが、自らきれいになろうとする力が高まる点もありますよ。

長く使い続けることにより、より商品の良さが実感出来ると思います。

広報担当: naturancocoの特徴を教えて下さい。

志賀:

ココナッツオイルの優位性についてはこれまで話してきた通りなのですが、そのオイルの力を最大限生かすよう、無駄なものを入れていない、というのが特徴です。

よくこの話をすると、ココナッツオイルそのままを肌に塗れば良いのでは?と言われるのですが、やはり化粧品ですので、クレンジングは汚れをしっかり落とし、クリームは保湿をする、というそれぞれ役割があります。

例えば、ココナッツオイルそのものだけでも汚れは落ちますが、実は油性の汚れしか落ちないのです。肌には油性以外の水性の汚れもありますから、naturancocoでは、水性の汚れもきちんと落とし、かつ保湿も出来る成分を足しています。

この様に、各アイテムごとにその役割にふさわしい成分を足しています。
これらの成分は、全て食用素材のものを使っています。

広報担当: 開発するにあたり大変だったことはありますか。

志賀:

みなさんご存知の通り、ココナッツオイルは一定の温度になると溶けたり固まったり、と形状が変化するため、化粧品として安定させるためにかなり苦労しました。

化粧品として安定させるには、界面活性剤や防腐剤ものを使うのが手っ取り早いのですが、
それはこちらの都合で、もともとの「本当に肌に良いものを作りたいという」思いに反してしまうことになりますので、もちろんやめました。化粧品は、腐らない・害が出ない、ということが最も重要になりますので、どうしても本当に肌に良いことだけを考え作るのは至難の業なのです。

そんな中、世の中に出せるよう、安定性を保つ商品を作るのに本当に苦労しましたし、時間がかかりました。

広報担当: ココナッツオイル以外にどのような成分が使用されていますか。

志賀:

食品添加物または食品で作られています。
世の中には、正直よく分からない成分を使用している化粧品が多い中、naturancocoはひとつのアイテムに、ココナッツオイル以外の他の成分は10種類程度しかなく、無駄なものを入れていません。

ココナッツオイルそのものにとてもこだわっているので、その良さを最大限生かした化粧品になっています。おそらくここまでシンプルなものは他にないと思います。

広報担当: どのような肌の人に使用してもらいたいですか?

松本:

今世の中にある化粧品に疑問を持っている方に是非使用してもらいたいと思っています。

例えば「ベビーオイル」。これは工業用油を肌に塗っているようなものなんです。
正直こういったマーケットがあること自体がおかしいと思っています。

この商品に変わるものはないと思っているので、どんな人に、というよりは全ての人に使って頂きたいですね。

広報担当: 最後に一言お願いします。

松本:

ココナッツは「一物全体」。天からの恵みです。採取したオイル以外に、殻は食器やスパチュラのような化粧用具、果肉の繊維質はボディスポンジとして加工して使用することが出来ます。

全成分を余すことなくスキンケアに取り入れたいと思っています。
そのため、現在、オイルだけでなく、ココナッツウォーターを使って、ココナッツウォーター(由来)天然化粧水や、他にもラインナップできるよう、開発を進めております。